藤原英昭調教師

今日は花祭りなんですよね。全く関係ない話を書きますけど(笑)。


言葉は定義して使わなければならない。


と言ったのは多分ターザン山本だったと思うんですけど、これは蓋し名言だと常々思ってるんですよね。
「キレる」っていう言葉は本来は「Lose Control」なはずですよね。「自分を自分でコントロールできない恥ずかしいお子ちゃま」っていう意味なはずじゃないですか。いつのまにやら「恫喝してゴリ押しする」という免罪符の意味にされちゃってますからね。「俺昨日マジギレしちゃってさあ」とかいうのは本来「俺昨日うんこ漏らしちゃってさあ」っていうのとほぼ同義ですから。こういう言葉こそ放送禁止にすべきだと思うんですよね。
逆に言うと、「正しい定義がある言葉を、単なるノリで使われると非常にイラ付く」と言う事なんですよね。「逆に合ってました」とか「ぶっちゃけ言えません」とか。
余談ですけど僕は「hard core」は「真髄」、「death metal voice」は「金切り声」が正しい和訳だと思います。



さて、そんなターザン山本藤原英昭調教師をインタビューした記事が「競馬最強の法則」に載ってましてね。なかなかに面白いんですよ。
「競馬最強の法則」って胡散臭くて敬遠していると言う競馬ファンは多いと思うんですけど、最初から「そういうものだ」として読むと結構面白いんですよ。
確かに電波ゆんゆんな予想メソッドとか多いですけどね。でも、調教師ごとの特徴を書いた特集で、小島茂之先生の紹介記事に「今、『小島』と聞いて小島太を思い浮かべているようでは競馬に勝てない」等と余計な一言を書き添えるセンスが抜群なのですよ。ま、言ってる事正しいし。


それはともかく。


2009年3月発売の競馬雑誌で藤原先生のインタビューをすると言う事は、普通は「年間最高勝率調教師おめでとうございます!」とか「サクセスブロッケンG1制覇おめでとうございます!」とかの話で、サクセスブロッケン秘話(※産まれつき絶望的に脚が曲がっていて他のどの調教師も預かるのを敬遠した)とかでお涙頂戴してシャンシャンじゃないですか。
でも読者が知りたいのは「騎手選びへのこだわり(=「あの人を乗せないという、競馬ファンなら誰もが望んでいる事を実現して下さっている秘訣)」なんですよね。


そこでターザンは
「そういえば先生、エイジアンウインズってヴィクトリアマイルの前2走は鮫島ジョッキーが乗っていた。あれ何なんです?別に鮫島君を悪く言うつもりはないんだけど。」
とあえて素人剥き出しな質問で藤原先生の「ニヤリ」を引き出す事に成功!
あとは藤原先生舌好調で
「あれはG1を「勝つための練習」
「(鮫島より格が)上の騎手を乗せちゃうと本番で藤田を乗せられなくなる」
京都大賞典トーホウアランに鮫島騎手を乗せたのは彼に対するお礼」
「あの勝利はこちらから入念に指示を出した。それを全て実践できる。だからボクは彼を乗せるんです。」

クイーンCのミクロコスモスの不利は世界では主流」
「(タスカータソルテは、札幌記念はよかったのに・・・と言う振りに対しすかさず)次の天皇賞もよかったでしょ?ルメールには『ダイワスカーレットウオッカをマークして行け』と指示を出した。ワールドクラスの騎手を乗せてもダメと言う所が面白かった」


と、目から鱗が落ちまくる発言を連発。
村田一誠騎手によると「松山康久調教師は、絶対に騎手の責任にしないし「馬は、95%が調教で5%が競馬なんだ。だから負けたら調教の失敗なんだ』と言っている」との事で(それは人が良過ぎだとさすがに思いますけど)、馬の事を一番分かっているのは(一部ボンクラを除く)調教師な訳で、調教師と騎手が二人三脚で馬を育ててこそ名馬&名勝負が生まれるんですよね。昨今の、馬主がイチャモン付け過ぎな風潮が競馬のレベルを落としてるよなあとつくづく思う。


最後まで
ターザン「そういえば先生は三浦騎手をまだ乗せたことがないよね?」
誘い受け発言で
藤原先生「へっ!?だって武豊でもまだ2,3回しか乗った事ないのに」
と誰もが聴きたかった発言を引き出して締めるあたりもさすが!
と言う訳で、トーホウアランの見事な騎乗を絶賛された時の先生の発言「あれ、誰にでも出来る訳じゃないですよ。××騎手じゃ無理だもん」というのは、伏せ字になっているけどずばりあのお方ですね!!ばっちりです!!