と言うわけで植木等さんが亡くなられたとの事。80歳だったとか。

僕の中では真面目な人ほど若くして亡くなる
という思いがあるので、そういう意味ではかなり長生きされたのかなと。

で、色んな報道とかの中で興味を引いたのがこの人の父親の事。
なんでも、元はクリスチャンだったのに突然仏教徒になって出家した人だったらしい。
そして、戦時中は反戦活動をしていて、戦地に赴く若者達を集めて
「君達はこれから人を殺しに行くんだけど、死んでもダメ、人を殺してもダメ。全部逃げ回ってかえってきなさい」と教えていて軍からにらまれていたらしい。

重要なポイントは、こういう言動が決して崇高な精神とか、そういう胡散臭い物から出た物ではないと言う事。

スーダラ節が流行った時、こんないい加減な歌を歌っていたら自分もいい加減な人間だと思われてしまう・・・と悩んでいた息子に
「いや、この歌詞は親鸞の教えそのものだよ。分かっちゃいるけどやめられないっていうのは人間の心理をついているよ」と励ましたり、仏像の頭をものさしで叩きながら「いいか、こんな物中身はただの木なんだよ。こんな物ありがたがって拝んでいるだけじゃだめになるよ」と教えたりしていたそうだ。

思うに、父親って言うのは「とにかく、生きる」ということを教える物であって、優しさとか、思いやりとか、誠実さとか、煙草のポイ捨てはやめましょうとか
そういう「いわゆる正しい事」は母親が教えるのが役目だと思うよ。