潮騒

ここに来て、なんか暑さがパワーアップしている気がするんですが。あぁ海に行きたい。そして砂浜にただ意味無く寝そべりたい。


「悪意は、善意ほど遠路を行く事はできない」
潮騒/三島由紀夫より


確かにその通りだと思います。偽善ではなく、善なる心より生まれし行動は、そこに無限の士気回復力を与えられ、その、前進する衝動を誰にも止められる事は無いでしょう。一方悪なる心から生まれし行動は、最初のテンションだけは善意より大きくても、一度萎んだら回復する気力は無いと思います。
離島で育った純朴な少年が、人を疑う事を知らない故に出てきた道徳的発言・・・というのが正しい解釈なんでしょうけど、「遠路」という部分に焦点を当てると


結論を急ぐと、善意はその長所を殺がれ、悪意に負ける。


という解釈も有りなのかなと思います。特に今の世の中、善なる心が挫かれてしまうのは結論を急がされ過ぎるからではないかと思います。
もう一回転すると、結論を急がされる世の中では道徳のレベルは確実に下がる。そういう事も言えるのではないかと思います。


最後に、どうでもいいけどこの例文英文和訳っぽい文体ですよね。大抵の場合文章を英文和訳っぽくするとどことなく格調高い文章のように見えて騙す事ができる。
ラノベも一つ一つの文章を全部英訳してから自動和訳したら一般の小説と大差なくなるんじゃないですかね。村上春樹の小説の主人公って、ほとんどキョンみたいじゃん。ハルヒを英文和訳して、5ページに1個くらいの割合で「セックス」「小便」「勃起」「ウイスキー」「ジャズ」って単語入れたら村上春樹の出来上がりだな。と、異常に結論を急ぎ過ぎた暴論で締めてみる。ただ村上春樹作品の主人公頻尿過ぎなのはガチ。