桜花賞

絶対的な存在と思われたウオッカが2着に敗れたんですけど、原因は3つあると思うんですね。
1)ダイワスカーレット騎乗:安藤騎手が上手かった。
2)馬場がウオッカには向いていなかった。
3)四位騎手が下手だった。

1)はもう芸術的というか「さすがアンカツ、プロの凄みをたっぷりと味わわせていただきましたよ。」と言う感じですね。
前走、全く同じ舞台でウオッカに敗れた時は早めに仕掛けて最後差されたけど、本番できっちり修正する当たりさすが。
この馬、スローの競馬しか経験していないことが減点材料だと思っていたんだけど、兄:ダイワメジャーと同じでスローの瞬発力勝負より、厳しいレースに持ち込んで他の馬に脚を使わせる競馬の方が強いんですね。

2)先週の阪神競馬場は、やたらにダンスインザダーク産駒が勝っていたんですよ。これは「長くいい脚を使える」馬に向いている馬場と言う事ですね。
例えば
「100のスピードを12秒間使える馬」と
「130のスピードを10秒間使える馬」だと
スピード能力では後者のほうが上だし、ゴールに近い地点までゆっくり走って、最後の10秒間だけヨーイドンの競馬をすれば後者が勝つんですよね。

だがもし、「スピードの上限を100までしか出せないような馬場」で早めにスパートして、10秒以上競り合わなければいけない条件だと前者が勝つんですよ。

阪神競馬場の改修で、今回の桜花賞は昨年までとは違う条件の闘いになったんですけど、
「直線が長くなってごちゃつかない分、実力場により有利」
「同じく最後の直線が長くなった分、前に行くアストンマーチャンダイワスカーレットが不利になる」
程度で、基本的には昨年までとほぼ変わらない条件と思っていたんですよね。
だから、「上がり最速で勝った経験の無い馬は勝てない」という今までの条件からダイワが勝つことはないと見ていたんですけど、少なくとも今回は、そういう馬場ではなかった。

3)そうは言っても四位騎手の騎乗に全く問題が無いとは言い切れないと思うんですよね。直線で2回ダイワに突っ込んで反復横跳びしてたし。
ウオッカは、血統的には決して瞬発力だけの馬なはずが無いんですよね。むしろダイワが勝ったような勝ち方をしておかしくない馬。
ここでふと思い出したのが、ウオッカが敗れた2戦目の競馬なんですよね。普通にやれば勝つはずの競馬が、四位騎手の「控える競馬を覚えさせたかった」という判断で後方から猛追するも2着。
ここら辺で、勝手に瞬発力勝負の馬に変えちゃった気がするんですよね。ここまでの言動を見ると、陣営もひたすらに四位&ウオッカコンビのご機嫌を損ねない事に終始していたような気がする。

オークスは瞬発力がある馬向きになるレースなのでさっくり勝つ気もするんですけどね。どうも勝利ジョッキーインタビューでは武豊が「軽く飛びました」とにっこり笑っている気がして仕方が無いんですが。