今日は両国国技館へ100sのライブを観に行きました。友達のバンドのライブとか、そういうもの以外では本当に久しぶりに観るライブなんですよねえ。スポーツ観戦とかも全然してない。多分3年ぶりとかそんな感じ。
あと、国技館自体も超久々で記憶に間違いがなければ2回目なんですよ。1回目は大学生の時。前にチラッと書いた「0泊3日プロレス観戦の旅超弾丸ツアー」で大阪から雪崩込んで新日本プロレスのG-1クライマックスを観に行って以来ですね。ちなみにその時はセミ佐々木健介×リック・ルードっていうまた実に分かりやすいカードがあって、その当時はまだ「日本のプロレスはレベルが高い。アメプロはふざけていてダメ」みたいな風潮が根強かった頃で会場全体が健介コール1色だったんですけど、何故か我々周辺の席の10人くらいだけが妙にリック・ルードを応援していて、ルードが変なパフォーマンスで大げさに痛がったりせこい反則で逆襲したりするのを観て「U.S.A.!!U.S.A.!!」って声援を送っていたんですよ。それを聴いたその他10000人くらいの善良なファンがすかさず「ニッポン!チャチャチャ!」で対抗したりして楽しかったですね。もちろんただのド素人客のその場のアドリブですよ。別にお約束ネタとかでもなんでもなくその場で思いついたネタに全員が瞬時に反応するという。あの頃のプロレスファンは押す事も引く事も絶妙でレベル高いファン多かったもんなあ。


話ずれた。


さて100sライブ。何で今回観に行こうと思い立ったかというと、もちろん中村一義が大好きで今(というかデビュー時から)世界でもトップレベルの表現力を持ったアーティストだと尊敬しているからなんですけど、
デビュー10周年
中村君の準地元、両国の地をわざわざ選んだ
という辺りから、これは相当プレミアムな内容になるに違いないと睨んだからなんですね。もっと端的に言えば「中村一義名義のデビュー当時の曲をライブで聴ける唯一の機会になる可能性もある」とみたからです。100s名義になってからはギターを持たずに歌っていたのでこれはもう完全にバンドとして活動する、昔の曲はやらないよという意味なんだろうなとは思っているんですけど、それでも今回のスペシャル性からはそんな妄想してしまうのがファン心理というものじゃないですか。サマソニレディオヘッドがクリープやったような、あれくらいの物をひそかに期待してはいました。もちろん「ALL!!!!!!」からの曲中心でも十分満足するつもりではいましたけど。
まあ個人的な理由として長い事続いていた「徹夜か終電の2種類しかない」毎日から転職したのが一番大きな理由ではありますが。あと、下にあげている様なライブでどう再現するのか興味深い超絶フレーズをどう演奏するのかもチェックしたかったんですが、いざ始まったらそんなことすっかり忘れてた。これはまあしょうがない。
ちなみに準地元っていうのは、中村君は両国国技館のすぐ隣の中学・高校(日大一校)出身ということですね。MCで中村君はそのことに触れて
中村「俺のじいちゃん、俺を相撲取りにしようと思ってたんだよ(笑)。」
中村「みんなは子供の頃何になりたかったの?」
池田「おれも力士目指してたんだよ」
小野「あ〜ウチの学校力士禁止だったんだよね。」
中村「・・・たまにあるよねそういう学校」
池田「(まばらに苦笑している客席を見て)どうしてくれるんだよこの空気」
小野「・・・このくらいの、半分くらい受けてるくらいが好きなんだよね」
なんてやり取りもありました。ていうか小野君全然喋らないクールなキャラだと勝手に思っていたら全然そんなことなかった。途中で着ぐるみ着ながらノリノリだったし。
あと、中村君がやたらと片脚を大きく上げて「残念それは私のおいなりさんだのAA」みたいな動きしてたんですけど、あれはひょっとして四股踏む動きをやってたんですかね?前観た時はあんな不思議な動き観た記憶がない。
で、軽くライブレポなんですけど、何かの縁でこの駄ブログを読んでいただいている方の読後感が悪くならないようにあえて唯一の不満点から書きますけど、レキシ長過ぎ!!
レキシっていうのはこのバンドのkey池田貴史のユニットですけど、アンコールでのこの曲(っていうかネタ)が凄まじく長かったんですよ。僕はスーパーバタードッグも池ちゃん本人も大好きなのですけど、
・上記の理由で今回は中村君の今までの音楽生活に過剰な思い入れを抱いて観に来ている。
アンコールの1発目に「永遠なるもの」を演った!!!!!!そこからの流れ。
という状況で
「マジかよ!永遠なるものやってくれるの?て事は100s以前の曲はアンコールでまとめてお届けしますって事?「犬と猫」は?「天才とは」は?「金字塔」は?「いっせーのせっ!」は?「1.2.3」は?「ショートホープ」は?まさか「ジュビリー」やっちゃう?まさかまさかの「ロックンロール」とか「ゲルニカ」とか「威風堂々part2」なんかまで期待しちゃっていい?ていうかやれコラ!ごめんなさい言い過ぎちゃいましたやってくださいお願いします!1000円あげるから!ちゃんと宿題もやるから!
と勝手に妄想が膨らんで大興奮状態になっている所であれは無いと思う。他のタイミングなら「まあ今日はお祭だし」で認めるけど。
17:00開演っていう明らかに早すぎる開演時間から推測して「物凄くいっぱい曲をやるよ=昔の曲も大量にお蔵出しするよ!」っていう風に期待しちゃったのがまずいんですよね。本当にすいません。僕がセンス無さ過ぎるが故の不満ですよ。


それ以外はもうさすがのレベルの高さですね。


まず開場してしばらく国技館内をふらついていたんですけど、オフィシャルブログで「このツアーの客入れのBGMは全てメンバーの選曲」と知っていたので何となく聴いていたんですけど、17:00を回って開演のアナウンスがあって、さあもうすぐ始まるぞっていうタイミングで最後にかかったBGMが涼宮ハルヒの「Lost my music」だったんですよ!!!!
ちょっとセンス良過ぎ!!誰が選んだの!!国技館で大音量でアニソンって最高過ぎるよ!!これがかかった時思わず「おっ!」っと声が漏れてしまって、周りの客がみんな「始まったか!」みたいな感じで一斉に腰を浮かせて申し訳なかったですけど、あれ気付いた人何人いたんですかね?とにかく国技館平野綾の声聴けるとは思わなかった!!ちなみにアニソンとはいえドラムは元レベッカ小田原豊、ギターは椎名林檎の初代サポートギタリスト西川進の、普通に良い曲なんですけどね。
東京以外の人には地理感覚が分からないでしょうけど、両国って秋葉原から電車で2駅、5分もかからないくらいの距離なんですよ。そういう意味でも感慨深いなあ。
そんな感じでライブが始まって、客電が落ちて登場したのはいとうせいこう!!僕はせいこうさんも大好きなんでこの辺でテンション上がりまくりでしたね。ライブ開始前にいきなり「100sの今後の発展を祈って鏡割り」これがオフィシャルブログで、リハーサルでみんな集まって何かやってる写真の正体でしたね。
1曲目は「そうさ世界は」。実はひそかに「1曲目『犬と猫』演らないかな。」と変な期待もしていたんですけどまあ順当ですね。ていうかこの曲が1番ライブで聴きたかった曲で「バスドラ人力ディレイ(※1)」が実際の所どうなのか確認しようと思って手の平に「バスドラチェック」とわざわざ書いていたのにそんなことすっかり忘れてましたね。あ、「Q&A」の二人羽織アルペジオ(※2)もチェックするの忘れた。
ライブは普通に「ALL!!!!!!」から中心で、「oz」からは「バーストレイン」「honeycom.ware」「A」。それ以前の曲は「セブンスター」だけだったと思います。アンコールで上に書いた「永遠なるもの」と「1.2.3」「キャノンボール」かな?
今回印象に残ったのはとにかく中村君の歌がほとんど外さなかった事ですねえ。本当、失礼ながら昔から考えたら隔世の感が。ていうかこんなキーが高くて難しい歌良く歌えるよなあ。「蘇州夜曲」もきれいに歌いきっていたし。ていうか中村君はあのくらいのキーの裏声が一番歌いやすいんですかね?

まあともかく良いライブでした。2時間半ほどの長丁場でしたけど、「だったら上にあげた曲とか『優しいライオン』とかやって欲しかったなあ」という贅沢な願いはあるんですけど。あと絶対書かねばならんのはとにかく玉田豊夢がドラム超絶上手い。僕が生で観たドラマーって確実に100人以上はいるはずですけど、その中でもオマー・ハキムとか飛び抜けて感動した人と同レベルで上手いと思う。あと「百来来」っていうツアータイトル、「遼来来」(※3)から取ってますよね?こういう男の子対応の小ネタを無意味に入れてくれるのが嬉しい。
あと、中村君がしきりに「みんな歌ってくれよ!」って言ってたけど難しすぎて歌えませんから。実際近来稀に見るほど客が歌っていないライブだったと思う。


※1=途中で出てくるバスドラのフレーズ。「タッッタッタン」というリズムで少しずつ音が小さくなっていく叩き方なんだけど、普通は頭の音だけ叩いて後は「ディレイ」というエコー処理をする物なんだけど、何故か人力でそれを再現している。正直物凄いテクニック。
※2=ギターでは押弦不可能なアルペジオを要求されて、仕方なく一人が後ろから肩越しに弦を押さえながらもう一人が弾くという明星の表紙状態で演奏されたフレーズ。これもライブでどう再現するのか観たかった。
※3=三国志に出てくる昔の中国の猛将:張遼のあだ名。滅茶苦茶強かったらしい。