本質的にタナケンのフォームはバレー。

さて高校生ドラフトも落ち着き。
色々思うところはあるんですけど、今日の東スポ記事で気になったのは「外国人監督の方が練習が楽で良い」と言う中田翔の発言。それを裏付ける母親の練習嫌いを心配するコメントも載っていてニンともカンとも。日ハム入りが決まった時は「オリックス阪神に入って清原・金本みたいな間違ったお手本に吹き込まれてますます豚化するよりは、日ハム行きが決まってよかった」と思っていたんですけどどうやらそんな騒ぎじゃない可能性も。矢作2世としてネタ選手がオチですかね。
逆に体格の貧弱さが不安な佐藤由規。野球小僧誌では「ライフル式の投げ方で、投球と言うより空手の突きの動きだから大丈夫。」と書いてあって、まあ確かに野球のピッチングのフォームと言うのは身体の構造上不自然な動きなので、それよりは空手の突きの動きの方が肩に不安が無いという意見は同意ですけど、「空手の突きなら一日1万本やっても大丈夫」と言うのはどうかと思う。あんな全力で1万本突きなんかやったら、普通に一日で肩壊れますから。
それはそうとして、散々佐藤祥万に付いては絶賛してきたのでウチに入団する事を熱望してくれていた相思相愛の田中健二朗投手。
この投手のポイントは
(1)リリースポイントが高い。
(2)腕の振りが小さく早い。
って言う事なんですけど、これについては色々な表現があって、先日紹介したブログの管理人さんなんかは「ヌンチャクを振るような」と表現しているんですよね。
それも分かりやすくて良い表現だと思うんですけど、最近気付いたのは
田中健二朗は野球をやる前はバレーボールをやっていた。
って言う事なんですよね。ひょっとしてバレーボールの動きが活かされているんではないかと。
そう思って今日は本屋さんを巡ってバレーボールの技術書を立ち読みしてきたんですけど・・・結論として私の推測多分当たりじゃないですかね。
バレーボールのスパイクって、肘を高く上げて肘から先を鋭く振ることがどうやら重要らしいんですよ。これってタナケンのフォームの長所そのままだと思うんですよね。普通にリトルリーグなどで優秀な指導者から教わっていたら絶対に真似のできない肘の高さ。これこそがタナケンの長所。最近は速球派でもコントロールを保つためにサイドスロー気味の投手が流行っていると思うんですけど、そういう横回転を活かした投手ではなく縦振りで、オーバースローできっちりコントロールできる投手って貴重なんですけどこれは絶対バレーボールの経験が出ていると思う。だからあんなりすんなり縦に変化のカーブやスライダーが投げられるんですよね。加えて言うならバレーボールのサーブって、変化球としては「落ちる球」ですからね。ここでも経験は活きていると見た。
田中健二朗のフォームは確かに独特ではあるんですけど、こうやって筋が通っている物である以上「最初は物珍しさで打ち取れるけど慣れちゃえば消えちゃう一発屋」と言う類ではないと思うんですよね。
ついでですけど、サウスポーである以上さらに進化するにはスクリューボールを身につけてもらいたいものなんですけど、バレーボールのスパイクってストレートとオープンの2種類あって、ストレートは文字通りストレートなんですけど、オープンって要するに野球でいうシュートを投げる感覚なんですよ。つまりスクリューを憶えるのは造作も無い事と思います。スタミナ不安も指摘されていますけど、それは腰を痛めた過去があるからその時点では止むを得なかった話だし、完治してしまえば、バレーボールのスパイクって空中で打つものだからバランスがきれいに取れなきゃ打てないものですよね。それを考えると物凄く無駄の無いフォームでスタミナには全く問題なしな選手に育つと思うんですよね。
ていうかひょっとしてアーム式のピッチャーを矯正して肘をうまく使えるようにするにはバレーボール特訓が効果的かも。ここら辺ヨーコ・ゼッターランドとかに聞けるものなら聞いてみたいなあ。まあ百聞は一見に如かずでですね。野球小僧2007年10月号のP151、田中健二朗の投球フォーム分解写真の9番目を見ていただければ、この肘の使い方の軟らかいフォーム。この腕の形ってバレーボールのスパイクに近いと思いません?
どうよ、われながらこの説得力。佐藤祥万は下半身の使い方が抜群で、これはウチで最も活躍実績のあるタイプだし、国体で阿斗里が1イニングだけ投げて三者三振に取ったようでこちらも大成功。ピッチャー以外では一番補強して欲しかった左のスラッガー候補外野手も5順目で坂本大空也なら納得だし、どう考えても大成功としか言いようが無いんですよ。
もう後は大・社ドラフトだけ。加藤か田澤を一巡目でお願い。