久々にニュー速を見ていたら
タイガー・ジェット・シンが凶行に及んだ。
〜茨城・つくば市内に7日に開店した本格的インド料理店「タイガー・ジェット・シン カレーハウス」で13日、開店記念パーティー&高田モンスター(M)軍決起集会を開催。潜入したハッスル(H)軍のKUSHIDAを捕獲し、サーベルで流血地獄に追い込んだ。「スパイとは、姑息(こそく)なヤツめ。パーティーが台なしじゃないか。後楽園ではキサマの血が大量に流れることになるだろう」と予告。怒り心頭のシンが、リングで血に飢えた狂虎と化す。〜
っていう粋なニュースのスレが立っていてですね。コメントのほとんどが「プロレスネタは和むなあ」「この殺伐とした世の中に心温まる話だよね」っていうものだったんですよね。
いやあ本当にねえ。プロレスが無いのは世の中にとって本当に不幸な事だと思うんですよね。人を思いやる気持ちとかが失われるよなあ。
と言う訳で先日、「馳浩引退試合」を久々に見直したけど面白かったんですよねえ。


(1)“brother”YASSHIが馳だけじゃなく森・元首相にまでも暴言。
早口でスラングをまくし立てる悪役レスラーがリングサイドで観戦する森喜朗・元首相に「おい森!随分お腹が膨らんでるねえ。その中に詰まってるのは金か?汚い垢か?」と、ネタとわかっていても冷や冷やする暴言を炸裂。「お前みたいな汚い政治家のせいで日本はダメになって俺みたいな悪ガキが増えたんじゃ!」とさらに追撃すると馳が「お前見たいな悪ガキでも立派に社会人になれたのは、先生のおかげだろ?文部科学省のおかげだぞ」とやり込めると“brother”YASSHIは神妙な顔でうつむく。この表情が実に上手い。
(2)故障中の盟友:佐々木健介が緊急参戦
90年代の新日本を支えた名タッグ、馳健コンビが復活。
上述のセリフの後「今日はお前の一番苦手なやつを呼んである」と馳が続け、眼窩底骨折でドクターストップがかかっている佐々木健介がセコンドとして入場。この時の“brother”YASSHIの絶望的な表情と、レフェリーの胸ぐらを掴みながら入場ゲートを指差し、自分の目を指し示して「眼窩底骨折で試合に出れないはずの健介が何故出て来るんだ!」とアピールして、初心者のお客さんにも「眼を怪我していて出てくるはずの無かった正義の味方が突然現れて悪党どもが大慌て」という状況を分かりやすく示すTARUさんが最高。
(3)ジャイアントスイング
馳浩の得意技。爆裂お父さんのあれと言えばプロレスにちっとも興味ない人でもお分かりかと。要するに相手の両足を掴んでひたすらぐるぐる回す、大きな会場の後ろの席でも良く見える親切&安全第一の優れものの技。プロレスというのは当然闘っていない選手はコーナーに立っているわけだが、馳がジャイアントスイングを出した時に、物凄く悔しそうな表情を作りながらちゃんとリングを降りてリングサイドのお客さんにも良く観える様にしてあげるTARUさん&諏訪魔の悪役チームの優しさが実に微笑ましくて素敵。ちなみに相手チームは、キャリアの浅い中島勝彦君は途中で気付いて降りたんだけどエース小島聡はぼんやり突っ立ったまま。中島君が天才と呼ばれる所以と小島がイマイチ信用を得られない理由が良く分かる。
(4)最後はもちろん大乱闘
健介とともにセコンドについていた北斗晶にも当然手を出して、リングサイドで鉄パイプと木刀でチャンバラを始めるTARUさん。お茶の間でも大人気の「鬼嫁」北斗の大活躍にもちろんお客さんは大喝采。当然リング上では“brother”YASSHIが健介にちょっかいを出し、ラリアットで見事に一回転して吹っ飛ばされる。最後は勢いで乱入した健介と馳の合体技連発で昔からのファンも満足させて、レフェリーと一緒に健介も3カウント叩いて馳がフォール勝ち!

いや〜素晴らしい。
1個だけ不満を言うなら、折角場外乱闘で森喜朗も巻き込んだんだから、馳がTARUさんを羽交い絞めにした時点で森さんちゃんと殴らなきゃダメですよ。個人的には昔のお父さんみたいに拳にハーって息を吹きかけてからの拳骨で懲らしめて欲しかったですね。TARUさんなら完璧なリアクションを取ってくれたはずだし、冒頭の流れからいっても「言う事を聞かない悪ガキに先生がお仕置きの拳骨」って言うのは十分ありでしょ。しっぺでもあり。TARUさんならしっぺでも骨折したんじゃないかと思わせるような完璧な痛がり方してくれたはずだし、デコピンでも頭蓋骨陥没したんじゃないかと思わせるリアクションをしてくれたはず。


ブレット・ハートが「ベビーフェイスは楽。悪役は試合を作らなきゃいけないから難しい。」って言ってたんだけど確かにその通りですよね。刑事ドラマだって犯人が何もしなけりゃ話進まないもんなあ。
と言う訳で、個人的には亀田3兄弟TARUさんの元で正しい悪役を学べばいいと思います。ってどんだけ長い振りだったんだよ。