母父サンデーについて

さて。
先日から書いていますように、通年で回収率がマイナスになった事がなかった私が、昨年はとりわけ馬券成績が酷く、回収率が多分10%を切っているんですよ。そんなもん外したくて外したくて仕方ない人がわざと当たらないように馬券を勝ってももっと回収率は高いと思うんですよね。こんなこと前代未聞なわけですよ。
というわけで個人的にとりあえず一ヶ月謹慎する事にしました。金杯で見る影も無いほど外しましたから。
とはいえ競馬はやはり面白いので予想は続けるんですけど、ちょっとサンデーサイレンスについての話。
サンデーサイレンスと言えば競馬に興味ない人でも「とりあえず凄いんでしょ?」くらいには知っていると思うんですけど、こいつの特徴はいったい何なのか。
まずよく言われていたのは「サンデーは母父で判断する」。サンデー産駒全盛時には「サンデー産駒」と言うだけで何でも勝っちゃうので予想の手がかりにならないので、コース適性などのその馬のキャラは母父の適性をそのまま応用していたわけですよ。これは確かに正解だと思います。
やがてサンデー産駒の牝馬が多数繁殖入りして「母父サンデー」が増えてきて「母父サンデーはサンデー産駒と同様に扱う」という解釈もほとんどの競馬ファンが用いていると思うんですよね。これも正解だとは思います。「父父サンデー」よりも「母父サンデー」の方がサンデーらしさは強いので。
で、サンデーそのものの特徴をもう少し掘り下げられないかなと思ってぼんやり考え続けていたんだけど、「サンデー=ブースター」みたいな感覚じゃないかと思うんですよね。
「それじゃ上で言ってる事と同じじゃん」って話になっちゃうんですけど、日本競馬ほどバラエティに富んだ設定の競馬も無いと思うので、日本で成功するには適応力が求められると思うんですね。で「サンデー=日本競馬への適応力を高める装置」みたいな感覚じゃないのかなと思うんですよ。
というのはですね。もしサンデーサイレンスが単純に「豊かなスピードを与える」とか「長く良い脚を使えるようになる」とかだったら、元々日本に定着していたノーザンテーストの系統とかトーカイテイオーなりサクラバクシンオーなりの母父サンデー産駒がもっと走って良いと思うんですよ。まあ末期にはサンデー×ノーザンテーストはそれなりには走りましたけど。これは「元々日本に適性があるところに日本適性を加えても意味が無い」みたいなことじゃないかと思うんですよ。
逆に「スピードはあるけど一本調子。早熟。」なミスプロはモロにサンデーの影響でまくりだと思うんですよね。僕は「サンデー×ミスプロ古馬になって成長する」っていう馬券戦略も持っていたんですけど、ゼンノロブロイとかアドマイヤムーンとかはモロにこれですよね。3歳時は「揉まれ弱い」「トライアル馬」っていう感じだったのが年が明けた途端に超キャラ変更したし。あとリファール系の「長く良い脚を使えるけど重たい」っていうタイプの系統もアサクサキングスの様に掴みきれない内にあっという間に勝ち続けちゃう。
で。トニービンブライアンズタイム、特にトニービンなんですけど、こいつらは元々日本適性を持っているところにサンデーが入っちゃって妙な事になってると思うんですよね。
ブライアンズタイム×サンデーはサンライズペガサスやメイショウオウテのように阪神内回り2000mがぴったりになってますよね。
肝心のトニービン×サンデーなんですけど、トニービンと言えば府中なんですよね。もしくは京都外回り。
でもサンデー×トニービンって中山や阪神内回りの、いままでトニービンは苦手にしていたコースの方が強くなっちゃってる気がするんですよね。ディープインパクトを国内で唯一破ったのは中山でのハーツクライだったし、リンカーンは絶対に府中・京都より阪神・中山の方が得意。フサイチホウオーも一番良い脚を見せたのは中山(皐月賞)ですから。
中山金杯はそこを意識しようと思って調子が戻っていそうならフサイチホウオー、そうじゃなければサンデー×トニービンアドマイヤベガ産駒:アドマイヤフジにしようと思っていたんですよ。でパドックフサイチホウオーが明らかにしょんぼりしていたので素直にアドマイヤフジ単勝行っておけばよかったんですけどね・・・。「でかい馬だから下り坂の京都は強いけど上り坂の中山不向き」という見方そのままの成績だからつい舐めちゃったんだよなあ。
有馬記念の時書いたように、中山はサンデーも強いしトニービンもかなり来ているんですよ。だからまだトニービンは中山で割引と思われているうちに狙い撃ちした方が美味しいと思うんですよね。
で、この原因として「元々切れるトニービンにサンデーが入っちゃって、切れが増強されすぎて一瞬しか脚が使えなくなった」と言う説を唱えようと思っていたんですけど、上にあげたような馬を見るに積極的に競馬をした方が強いので、「物凄く良い脚を長く使えるようになっちゃったので前に行ってばてない」説にしようかとも思っているんですけど、これはどっちでも良いです。ジャングルポケット産駒は中山2000でやたら強いし、中山で強気な騎手が乗ったトニービンは狙い打っていこうかと思います。
なんて事を考えていたら、今まで中山では無条件切りだったタニノギムレットが好走しているんですよねえ。雨の影響なのかなんだかわかりませんが。どんどん競馬復帰意欲が薄れていくな。
追記。余談ですけど、僕は中山コースと言うのはもっとも日本的なコースだと思うので、「中山の中距離G1を制覇した外国調教馬」という他に例の無い肩書き(府中改装時のジャパンカップを制覇したので、かなりレアなケース)を持つファルブラヴは絶対成功すると思っていたんですよ。この「の本適性を強く持った種牡馬(仮)」がサンデー肌馬と交配した時にどうなるのかはまたチェックが必要だと思っています。


さてシンザン記念
単純に「切れる馬の方が良いからドリームシグナルは危険な人気馬。タケミカヅチ、ウイントリガー辺りが良いのでは?」と思っていたんですけど、雨なんですよねえ。
外枠の藤田が信用ならないのでウイントリガーを下げてタケミカヅチで良いのでは。ヌレイエフが効いている以上ゴールドアリュール産駒は重馬場強いでしょうからね。