'08春

「昔は面白かったのになぁ・・・」な典型的な漫画、無限の住人が超今さらなタイミングでアニメ化決定らしい。ていうか俺の嫁:槇絵さん役が能登麻美子との事。それはどうなんだろ・・・能登といえば苺ましまろは第二期やらないんですかね?やって欲しいなあ。この際アナちゃんの一人語りでもいいからやって欲しいなあ。あなごましまろになってもいいからやって欲しいなあ。字面だけ見るとかなりキモいですけど。


さて。「今期はケロロとゴルゴしか観ない」とかいいつつxxxHOLIC観ました。やっぱ水島努監督だし。
CLAMP大嫌いだから観ないつもりだったんですけどね。嫌いというかオサレなの嫌いなので。
でもxxxHOLIC面白かったです。さすが水島監督。
僕がオサレ物嫌いなのは、要するにウザったい演出がまだるっこしいからなんですよ。数年前の映画って、やたらに倒置法使っていきなり結論から入って何の説明もないまま話が勝手に進行して「あの時僕たちはどうして気がつけなかったんだろう」みたいな感じのセリフ吐けばOKみたいなのばっかりだったじゃないですか。ああいうのムカつくんですよ。必要以上に親切すぎるのもうざいけど、物語の背景とか人物の相関関係とかを全く説明しない物を「難解」とするのは一番ひどい逃げだと思う。
例えば、競馬っていう物は「一番最初にゴールした馬が勝ち」っていう3歳児でもわかるルールじゃないですか。でも予想のファクターが無限にあって、いくらでも妄想できるんですよね。これが正しい「難解」でしょ。「ゴールがどこにあるか分からない」とか「実は馬ごとに基準タイムが決められていて最初にゴールした馬が勝ったかどうかはわからない」とか「今まで黙ってたけど、実はコースの途中で指輪を一番多く集めていた馬が勝ち」とかルールそのものが難解だったらだれも競馬なんかやらないよ。


まあxxxHOLIC自体は原作に触る気全くないので原作がどんなものか知る良しもないですけど、アニメは第一話で人物の相関関係とか世界観の設定とかがすぐに理解できたので、余計なストレス無く凄く楽しめました。実はこの「分かり易さ」こそが水島努の真骨頂だと思う。これを「CLAMP大好きなオサレ映像作家」とかが「スタイリッシュなコンセプトで今までにないどうしたこうした」みたいな作り方をしていたら5分も持たずに消してたでしょうね。それ以前に観てない事確実ですが。水島監督は「過激な表現をするギャグ作家」としか見られていない気もするんですけど、僕はむしろ正反対に近いと思うんですよね。「大きく振りかぶって」の時も現実の野球中継のカメラと、アニメ表現で必要なカメラの違い(アニメでの選手の心理描写などでは、当然現実の野球中継では不可能なカメラアングルとかも出てくる)に気を使っていたことが分かるし、あと、「高校野球らしさ」を表現する手法として応援のブラスバンドを本格的にするっていう手法を使ってますよね。凄く分かり易い。分かり易さってエンターテインメントの基本ですよ。
あと、大原さやかが良かったです。撲殺天使ドクロちゃん2のコメンタリーで「バベルちゃんは大原さやかさんみたいなイメージでって言ったら本当に大原さんがやってくれた」って水島監督が言っていたけど、これがイメージにあった訳か。あと御前がヒロイン役なのも結構良かった。まあいい加減福山潤の声は聴き飽きましたが。それこそ全盛期のみのもんたみたいに「いつチャンネル回しても出てきやがってうざい」状態になりつつあるぞ。嫌いではないですけど。福山潤本人の責任ではないですけど。