データ

この寒さで冷やし中華とか正気の沙汰じゃないだろ。あと、きゅうり(瓜)とかビールとか身体を冷やす物も全面禁止!!


さて。本当は今年ブログを書くに当たって「とにかく批判めいた文章は書かない。批判する時も逆方向から強引に肯定的な文章を書く。」という事を考えていたんですけどもう観る影も無いんですよね・・・。だってどう頑張っても嘘書く事になっちゃうんだもん。

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先日コンビニで発見して週刊ベースボール・タイムズ」という雑誌を購入したんですよ。ちょうどマネーボールを今読んでいる事もあってタイムリーだなと思って。
どういう雑誌かというと、一週間ごとにプロ野球12球団の戦力分析をセイバーメトリクス=つまり今までの単純な数値評価ではなくよりチームへの貢献度を測る指数を用いて各チームごとの選手の活躍を評価する。という感じなんですね。一言で言って「こういう雑誌があれば面白いなあ、と思っていた雑誌を本当に誰かが作っていた」という感じなんですよ。


で、僕の現在の嗜好に凄くあった内容だし、「Global&intelligent Baseball Magazine」と銘打ってる以上は期待が膨らむばかりなんですけど・・・結論から言って「シーズン終了後に年間通したデータを豊富に載せた増刊号を出してくれれば充分かな」という感じなんですよね。本当にすいませんというか。


まずですね。一週間分だけの数字で分析されても実に中途半端な感じがするんですよね。これなんで週刊誌にしたんだろ?各試合のデータは公式サイトで毎日更新して、一ヶ月単位で雑誌で総合分析とかの方が良かったんじゃないですかね?まあそれはいいんですけど。
特集として「イーグルス7連勝は偶然か必然か」という特集が組まれていたんですよ。これは興味深いし、自分で「intelligent」と言うほどの人達がデータから今年好調のイーグルスを分析するのなら是非読みたいじゃないですか。
でも7連勝の内容の分析の結果が「投手がしっかり抑えて、打たれても打線がひっくり返す。チーム力が上がった事による必然」っておい!。そんな事誰でもわかるよ!何で投手が抑えられたのか、なんで打線がひっくり返せたのかを分析しろよ!ていうか「昨年までの連勝は点差が少なく紙一重。運が良かった」ってそれじゃ今年は個人ごとの力で勝ってるだけでチームとしては何もしてませんって言ってるような物だろ。じゃあ「勝因は島田オーナーの強運です。ドラフトが全て」と言い切れよ!!


他にもですね。「“1”の重要性。」と題して先取点やファーストストライクの重要性を分析した、これまた誰もが分かり切った事を書いたコラムがあって、「初回に点を取ると勝率が上がる。」っていうデータを出しているんですけど、それ自体は確かに数字に裏打ちされたものなんだけどそれと並んで「先取点を取ると勝率が上がる。」っていうデータも並んでいるんですね。これ、計算してみたら初回に得点したチームの勝率は.660。先取点を取ったチームの勝率は.688。なんですよ。これって「初回に得点するよりも、二回以降に先制点を入れた方が勝率は上がる」と取れるんじゃないですかね。「斬新な分析の目を持ち、アナリストとしてメディアで活躍中」とか言う人が分析するなら、「先制点を挙げた時の北海道日本ハムファイターズの異常な勝率(平均.688に対し.826)」とか「初回に失点しても跳ね返す力がやたらに強い千葉ロッテマリーンズ(平均.339に対し.440)」とかの分析をして欲しいんですけど。データをくれるなら俺が自分でやりたいくらいだけど残念ながらそんな暇じゃないので。


そんな感じで眺めていて、一つ長年疑問だった事が解決したんですよ。それは何かの本で読んだ阪神タイガースの福間納投手が毎日中継ぎで投げさせられて、稲尾和久さんの最多登板記録に並びそうだ・・・という寸前で当時の安藤統夫監督が『お前ごときが稲尾さんの記録を抜くとは生意気だ!!』と突然キレて二軍に落とされた」という話なんですよね。
当時は「きっとこの安藤という人は何か重大な脳の病気があったに違いない」と思っていたんですけど、この雑誌の「宇佐美徹也物語」というコラムを読んでようやく納得しました。なんでも宇佐美氏は「稲尾さんの大記録を、打者一人だけ投げて降板することも目立つ福間投手の内容で更新しても良いのか」と登板をさせないように安藤監督手紙を送っていたらしい。伊藤敦規投手が同様の状況になった時も野村監督に同様の手紙を送っていたそうだ。大事な記録をいつまでも守るその清廉な人間性に甚く感動し僕も思わず涙・・・

な訳ねえだろ!!
こいつ何様だよ!!。記録っていう物は常に更新されていく物なんだよ。最多登板が更新された事が評価に値しないと思うなら「404イニング登板」という稲尾氏のパリーグ記録や、最多登板記録のベスト10に複数回(しかも3回)登場しているのは稲尾氏だけという部分にスポットを当てれば良い話だろうに。ていうかこの404イニング登板もベスト10にすら入っていない記録で、2リーグ分裂後に限っても権藤博の421と1/3回の記録に及ばないんですよね。こっちも評価しろよ。


まあ自分の気に入ったデータに固執するのはいいんですよ。僕が合点がいったのはこの宇佐美氏が「元報知新聞の記者」ということなんですよ。何でマスコミが勝手に意図的に情報操作するために現場に介入してるんだよ!!マスコミは正義の味方であるべきであって正義そのものになっちゃいけないの!
これ、何かに似てますよね。連立政権樹立に向けて影で勝手に動いた渡辺恒雄に。マスコミが自分で動いたら完全に自殺行為だろ。自作自演は朝日新聞珊瑚礁カメラマンだけで充分お腹いっぱい!やっぱり読売グループは根本的にマスコミとして間違ってるな。何故そんなに勘違いできるんだ。
最後に「本物の記録が消えてしまう・・・記録を仕事にしてきた者として大罪かもしれない・・・」と書いているんだけどどう考えても現場に介入して手心を加えるほうが明らかな大罪。正しい記録を世間に伝えたいなら、数字をいじるのではなく「物の見方」を提示するべきだろうが。宇佐美氏に王貞治のホームラン記録は狭い球場でのものだから、本物の記録では無いので削除します」と言ったらどんな顔をするのか見てみたい。もちろん神様なんだから868本のホームランの全飛距離とかのデータを出してきて僕を納得させてくれるんですよね?感情論に走って逃げたりしませんよね?