山田久志最強説 - うまぱん

僕が尊敬している人物として常に名前を挙げている張本勲さんが、先日のサンデーモーニングで、「原監督は運がいい!」と言い切っていました。僕もずっと「原辰徳監督（広末涼子も）強運説」というのを唱えてきたので、張本さんに認めて頂いたような感じで実に嬉しいです。
しつこく言いますけど、「運が良い」というのは「実力がないのに偶然好結果が出た」という事ではないんですよ。

何か事を成した人ならわかるはずです。どんな小さな事でも成功した事がある人は「運が良かった」と思う場面があるはずです。「自分は運が悪いのに才能と努力で切り抜けた」なんて思っている人間は絶対何事にも成功していない人間ですよ。まあ「強運」を「他者への感謝」と言い換えてもいいですけど。
サッカーなんて、よりそれがはっきりしますよね。ラウル・ゴンザレスなんて、売り出し始めた頃は「どこが良いのかさっぱりわからないけど必ずボールが転がってくる位置に立ってるよな」って感じでしたからね。でも点取り屋に求められる資質ってそういう「運の良さ」以上の物はないじゃないですか。
まあ「ゴール前の嗅覚」とか言うんでしょうけど、結局の所、気持ちを切らずに目標に向けて集中し続けているから「運が良い」結果になる訳で。「結果よりプロセスが大事」というのもまた真実だけど、それはあくまでプロセスのどこを修正すれば良い結果が得られるかを確認するためである事が前提であってそこが逆転しちゃいけないと思うんですよね。「歯を食いしばって血の汗を流して人生の全てを犠牲にして勝つのが正しい。そうじゃない物はダメ」みたいなニュアンスで「運が良い」というとその努力を否定しているみたいに取られますよね。そうじゃないんだって！。キレずに集中し続けているからこそ「運」をつかめるんだって!。要するにright place at right timeっていう事ですよ。「運が良い」を英訳すると多分これだと思います。

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てな事を考えながら昨日友人と酒を飲み明かしておりましてね。「イチローが理想の上司とかっておかしいよな〜。あれはスーパースターとして尊敬はするけど上司でも部下でもあんなヤツ嫌だろ（笑）。原監督が「理想の上司」として名前が挙がるなら話は分かるけどさ」等と話していて、重大なことを自分が見過ごしていた事に気づいたんですよ。
今回のWBC優勝って明らかに投手力で勝ったじゃないですか。て事は投手コーチはもっとその手腕を高く讃えられていなければならないのに、山田久志投手コーチを讃える声があまり聞こえてこないですよねえ。っていうかまず御本人が前に出てこないですよね。明らかに重大な功労者なのに。
これがあの逃将なら「ワシ！ワシ！ワシが全部育てた!選んだのも育てたのも勝たせたのも全部ワシ!何もかもワシの手柄!ワシがアイツでアイツがワシで!!」と偏執狂の様に大騒ぎするはずなのに。
１０歳も年下で、選手としても大きく格下（原辰徳は一年目からレギュラーで使ってもらいながら名球界には遠く及ばぬ生涯成績で主要タイトル獲得も打点王一回のみ）の監督を支えて影に徹したんだから素晴らしいですよ。何でもかんでもまず自己アピールありきで中身よりもプレゼンが全てな時代ですからね。だから産地偽装が後を絶たないんでしょうけど、そういう世の中を変えたいと思っている（電通社員以外の）善良な一般市民は山田コーチのような方をきっちり尊敬する必要があるのではないでしょうか。
イチローはじめ選手たちや原監督の功績は多くの野球ファンが惜しみない賛辞を寄せている事だと思います。そこで僭越ながら、野球ファンを昨年で辞めた私が山田久志さんに寄せるコメントを書かせて頂きたいと思います。

「山田コーチ。素晴らしい試合を有難うございました。本当はたくさんの人が、あなたに感謝していますよ」

と。
必死に部下の脚を引っ張る老害だらけのこの国にも、こんな方がいると知らしめただけでもどんなにか若者に勇気を与えた事でしょう。
こういう人が支えているんだからそりゃあ強い訳ですよね。「サムライジャパン」っていう名前にはいまだに納得がいかないけど名が体を現しちゃったなあ。戦う集団になっていたという事ですよね。ミーティングで読めない字を選手に読んでもらったり、「高めは振るな!低めも振るな!スライダーは見送れ!」と完全に発狂したとしか思えない指示を出す北京五輪代表チームなんて明らかに国の金で観光に行ってただけですからね。大違いだな。
もう今年の新歓コンパの一発芸は「オールスターで打席に立って、敵チームで守備についている同郷の落合博満の神主打法の真似をしてちょっと照れ笑いをするお茶目な山田久志の物真似」で決定ですね!これで「あ！今の山田久志の物真似でしょ!」とわかる人は相当に良い人だと思います。相当に友だち少なそうですけど（笑）。