サマーソニック2009最終日参戦

行ってきましたよ〜サマーソニック結論から言います!!最高でした!!特にビヨンセが神の出来!!



以下、時系列順に書きます。
前日に関屋記念の馬券も勝って準備万端(本命の13番人気マイネルスケルツィ複勝を美味しく頂きました)だったはずが前日ごにょごにょやっていたせいで私にしては珍しく目覚まし時計で目が覚めました。普段はどんなに疲れていても日の出と共にほぼ起きちゃうんですけど。という訳で、朝食をがっちり作る事や洗濯は諦めて(これも結果的に当たり)コンビニでおにぎり買ってゴー。余談ですが今サンクスでは週末おにぎり100円セールをやってるんですよ。コンビニも殿様商売やってる時代じゃないですからねえ。そんな事よりどんどん賢い奥様化している私の将来は大丈夫なのでしょうか。


行きの電車の中と、幕張メッセまでの道程の間で4〜5人ほどのスカート男子(笑)を見かけました。かわいい男の子(例:放浪息子の似鳥ん)なら別にいいんでしょうけど、何故か背の高い髭もじゃの男ばっかりなんですよね。全部女連れだったから女の方の趣味?全く理解できません。「流行ってる」と言われるとすぐ洗脳されるんだなあ。アイドルの男の子がステージ衣装で着るのとは意味が違うんですけどね。とりあえず最低限のマナーとしてスネ毛を剃るかニーソ履いて下さい。頼むから。女性が必死に脱毛する意味が良く分かったわ。


そんな感じで、11:00頃現地到着。最初の目当てが11:30のTRICERATOPSだったので「ちょっと早かったかな?」と思っていたんですけど、むしろ危ない所でギリギリセーフでした。後述しますけど、噂では聞いていたけどあんなに会場同士が離れているものだとは。MAPがあることはあるんだけど、イラストだから全く距離感が掴めません。
という訳でトライスラはいきなり入場規制がかかっていたので、列に並びつつ出口から覗き見する格好になりました(ちなみにこの並んでいる時が一番暑かったです。).でも懐かしい曲いっぱいやって楽しかったです。このバンド、良いバンドなのになあ。キャッチーな曲も書けて、技術も高くて、通好みな小技も効いて・・・って何でも出来ちゃう事が仇になってるんですかね?もっと評価されて良いはずだと思います。
何だかんだで一番危ないとみていたPUFFYは無事観戦。入場曲が好きにならずにいられないのハイスタバージョンでした。初期の歌しか知らないからどうかと思っていたんですけど、愛のしるしアジアの純真渚にまつわるエトセトラ辺りはやってくれました。場所柄、「渚〜」はナイス選曲。ついでに「海へと」もやって頂きたかったですが。しかし良くも悪くも歌唱力は変わらないなあと思いました。デビュー当初は、所謂小室プロデュース手法へのカウンターとして素人臭さに意義があったけど。


次にマリンスタジアムへ移動して次のエレファントカシマシへ。あえて洋楽ファンを退かせようと思ったのか凄いセットリストでしたね。待つ男やりましたから。後は悲しみの果て、今宵の月のように、締めはガストロンジャー。結構波があるバンドだけど、今回はアウェーという自覚があったのか(それほどアウェーでも無かったですけどね。時間的に客足はイマイチだったかもしれないですけど)、何らかの意図を感じるライブでした。
ところで、途中で宮本浩次が「そこの女、大きいあくびだな」とちくりとやって「たくさんの男性とちょっぴりの女性のための歌を歌います」と言って待つ男だったんですけど、エレカシはもちろん、ユニコーンもホルモンも「女性入場不可のライブ」とかやってましたよね。実は結構男祭りなラインナップだったんですよねえ。女子供向けのエンターテインメントばっかりの世の中の割りには。少年よ、スカート履いている場合じゃないよ。


ここで、次のKEANEも観る予定だったんですけど、私の今回の目的は「後半戦のユニコーンSONIC YOUTH→Beyoncéを遅滞なく正確にクリアする事」だったので、マリンスタジアムからメッセまでの道程を確認がてら移動する事に。
これがまた想像以上に距離があるんですよ。道路を挟んで目の前に見えているのに。県主催のお祭りなんだから交通規制すりゃいいのになあ。人の移動が活発になる16:00〜20:00位だけでもいいから。それかセグウェイとか貸し出したら一儲けできますよ(笑)。メッセは両端にステージがあって中央は屋台が並んでいるので、ここで食事を取る事に。何も考えずにソーキそばを食べました。骨までとろける角煮って自宅では作れないですからね。こういう時に自分では作れないものを食べる。鉄則。この場所でMARINESTAGEの様子を生中継していたので、KEANEは食事しながらテレビ観戦する事に。QUEENのアンダープレッシャーをカバーしていてちょっと笑いました。ピッタリだ。
KEANEをテレビ観戦に切り替えた事で余裕が出来たのでグッズチェックを。SONIC YOUTHのTシャツがあったら買おうかと思っていたんですけど、売り切れなのか無かったんですよねえ。ならばとBeyoncéグッズも考えたんですけど、Tシャツが一昔前のスポーツ関連のTシャツにあったような、ど真ん中にでっかい顔が付いたこの上なくダサいブツだったので諦める事に。バンダナはなかなかセンス良かったけどバンダナじゃねえ・・・。その点ユニコーングッズはセンス、種類の豊富さでズバ抜けていました。買わなかったけど、若かりし頃なら確実に買っていた。
次にThe Vaselinesへ。大好きだったバンドだけど観る機会無いかなと思っていたので実に嬉しい。カート・コバーンが愛したのも良く分かる、どこと無くかわいらしさと人の良さと初期衝動がいつまでも感じられるようなサウンド。好感が持てるバンドです。でもSONICSTAGEは、結構注目ミュージシャンが揃っているにもかかわらず他のステージから移動するのに時間のロスが大き過ぎるし、何より隣のDANSESTAGEの音がうるさ過ぎます。あれははっきり欠陥と言って良いと思う。
さて次はどうしようかな、と思って歩いていると外は何と超ザンザン降り。当初は「まさかスタジアムで入場制限かかるとは思わないけど、一応ユニコーンは見逃したくないからRazorlight観戦がてらマリンスタジアムに移動しておくか」と思っていたんだけど断念。ギリギリまでマキシマムザホルモン観戦に切り替え。
マキシマムザホルモンは良かったですよ〜。良いバンドなのは充分知っていましたけど、個人的には生で初めて観てダイスケはんの素晴らしさに感動しました。今まで島田洋七似の金髪豚野郎という程度に認識しかなかったけど、謝罪して訂正します。あの声量が無ければあのサウンドは作れないわ。CDには収まりきらない素材だという事がよく分かった。余談ですが、「絶対誰かがMCでのりピーネタをやるだろうな」と思っていたんですけど、やはりここでしたね。ナヲがいきなり碧いうさぎを歌い始めて「手拍子してくれてマンモスウレピー&hearts」と発言。それを受けてダイスケはんが「おソルト先輩とか酒ストマックとかよ〜、あんな下らないものでよ〜」と、ドッラグなんて使わなくったって音楽でハッピーになれるじゃねえか的な発言。いや本当にその通りだと思います。
想像以上に楽しかったマキシマムザホルモンだったけど、移動時間を考慮して途中で切り上げゆにこーん観戦へ。お客さん達のTシャツなどから「これはユニコーン目当てが一番多そうだな」と思っていたけど、やはりというか一番入場に時間がかかったのがユニコーンでした。豪雨で足取りが鈍かったせいもあるでしょうけど。
そしてユニコーンを初観戦。かつては「バンドなのに各自個性がバラバラ」である事もウリの一つだったのに、復帰後はやたらと揃いの衣装を作っているのはやはり意図があるんでしょうね。しがらみとかこだわりが無くなってちょうど良い関係になれたとか。
高校生の時から恐らく何百万回と聴いている奥田民生の歌声を初めて聴く事に。やっぱり歌上手いですよねえ。民生と言えば以前ミスチル桜井和寿について聞かれた時に「桜井君は歌上手いから。歌が上手い人じゃないと良いメロディーは書けないよ」と言っていたんですよね。暗に自画自賛しているのか、その割りにはトリッキーな歌ばかり書いているから謙遜なのかどっちかなと思っていたんですけど、やっぱり前者じゃないですかね。一生生で聴くことは無いと思っていた大迷惑やヒゲとボイン、服部、素晴らしい日々まで聴けて感無量です。ザンザン降りだったので自分は裸になってTシャツを絞りながら聴いていましたけど、雨の影響かPAがかなり不調だったみたいで、途中で円陣を組んで何か話していたけど恐らく何かやる予定だった曲をキャンセルしたんじゃないですかね。ちょっと早めに終わりましたし。


ユニコーン終了後ダッシュソニック・ユース。格好良かったですよ〜。僕はソニック・ユースのドラムが特に好きなんですよ。もうちょっとフェス寄りな選曲でも良かったと思いますけど。


さて最後がビヨンセですよ。一発目がいきなりCrazy In Loveでぶっ飛んじゃいましたね。民生がMCで「ビヨンセは本当に来るんでしょうか。心配です」と言ってましたけど、魔性のパワーで晴れちゃいました。おそろしや。ライブ終了後に物凄い豪華な花火が上がったんですけど、あれも雨降ってたらできないですからね。
まあとにかく圧巻の一言ですよ。アメリカのエンターテインメントが本気になったら日本人なんてどう逆立ちしても敵わない。ビヨンセ自体も圧倒的ですけど、ライブの構成もぶっちぎりでしたね。ステージ上部にモニターは付いているんですけど、ビヨンセはセットに巨大モニター持込で、これがまた超ハイビジョンなんだまた。一曲に全力投球できるようにPVのような映像を混ぜつつ、ビヨンセが引っ込んでコーラス隊(これがまたとんでもなく上手い)やベースソロ等バンドの演奏も長く取ってまるでJB'sみたい。ちなみにバンドのメンバーは(多分)全員女性でしたね。全員超絶上手い。ベースは弦がピンク色の5弦でした。ギターはアフロ。御存知の通りアフロの女性に必要以上に思い入れのある私としてもビビッと来ました。かと思うとビヨンセが舞台中央のせり出しに出て来て打ち込みメインの曲やったり。衣装換えとか登場も変幻自在で最後までずっと目が離せない。ビヨンセも、アベ・マリアのアカペラ一発で客を虜にしちゃう程の圧倒的歌唱力ですからね。ビヨンセは、数年前にグラミー賞でPRINCEと共演した時にその素晴らしさに感動したんですけど、その時に同時に思ったのはこの人結構上品だよな」と言う事なんですよね。海外の女性アーティストがあからさまにビッチ化していったけど、ビヨンセは腰を振ろうがパンツ見せようが変態っぽくなかったので(ビッチ化の流れは日本にも来てましたよね。エロかわいいとか。偽物だからすぐ廃れましたが)。


ビヨンセ観ちゃうと、やっぱり日本のエンターテインメントって素人丸出しだなあってつくづく思っちゃいますね。ちゃんとしたプロジェクトチームが本気で作ったプロ集団だなあという事が肌でひしひしと感じられる。あそこまでのスケール感は無理としても、「プロが作ったな」という凄みは日本には無いですよねえ。もちろん面白いし、大好きなアーティストはいっぱいいますけど。日本の「ギョーカイ」って、音楽に限らずちゃんとしたプロジェクト組んで出来るイメージ無いですもんね。日本で「実力派アーティスト」ってほとんどシンガーソングライターじゃないですか。悪い意味じゃなく自作自演。全部最前線頼みでヘッドクォーターはちゃらちゃら遊んでいるだけ。いざとなった時のノウハウなど皆無。「ギョーカイ」に所属する事が重要で、そこで何をするかはどうでも良い。選挙が近い事もあって「官僚主導の体制を打破せよ!」みたいなノリになってますけど、官僚もダメだけど民間も同じ様にダメだと思いますよ。官僚の問題って、この「ギョーカイ」の問題だと思います。突き詰めると。
で、自作自演だと「全ての点に対して全力投球」っていう事が求められちゃって結果足りない事になるんだと思うんですよね。ビヨンセのステージみたいに、自分がやるべき事は全力投球で、適度に他のメンバーに任せるべきは任せる事で結果全力投球できる。こっちの方が絶対に正しいはずなんですよ。今の日本の音楽の「シンガーソングライター絶対主義」はもう金属疲労起こしてると思います。だから僕はアニソンばっかり聴いているんですよね。モモーイみたいな特殊能力者を除いて、普通アニメだと作詞、作曲、プロデュース、キャラクター、演者って分担できてるじゃないですか。だから(金と時間が絶望的に足らないという理由があってスケール感は足りないにしても)「エンターテインメントのプロジェクトチーム」が曲がりなりにも成立してるのって、昔アイドル今アニメだと思うんですよね。そういう事なんですよ。


余談が長過ぎちゃいましたけど、とにかくビヨンセ凄かった!!あれだけで¥15000のチケットお釣りが来るレベルです。他もみんな素晴らしくって大当たりなイベントでした。