雑感

YouTubeで、ホリエモンが自己弁護(注:別に悪い意味だけで言ってる訳ではないです)している番組を見たんですけど、このお方はその後「一般人が100キロオーバーで車を走らせても捕まらないけど、自分のような有名人が1キロオーバーしたら捕まるようなもの」って説明してるんですよね(「ションベン刑」という表現で)。それだともう罪を認めているも同然の言い方だなあと思うんですけど。酒井法子が「自分は有名人だから捕まっただけ!覚せい剤やってるヤツなんでいっぱいいる!だから私は無罪!」とか言ったらさすがに通用しないだろうと(尿検査から逃げ廻った酒井法子の場合は「掟破りの逆ションベン刑」とでも呼ぶべき事件ですが)
ちなみに番組内で「働かずにたっぷり金を儲けている人間がいると社会に悪影響があると判断されての国策捜査(そもそも俺は物凄く働いている)。」と主張しているんですけど、そう言いながら最近の週刊誌で「孫さんの性格からiphoneの国内販売権を手に入れると思ったからソフトバンクの株を買ってたっぷり儲けました」とか書いてるんですよね。「だからこいつは悪者!」とは言いませんけど、普通に考えたら好感を持つ人より反感を持つ人の方が多くて当然ではないかと。
あと、堀江氏は「こんな事(誰にも迷惑かけてない事で逮捕されちゃう)が認められたら新しい事なんか出来なくなる。新しい事というのは法律が決められていない事も多いんだから、それを後から違法だとか言われたら何も出来ない」と主張してるんですけど、それは法の不遡及性に反してるからありえないですね。このお方、自分の裁判を東京裁判並の大事だと思ってるんでしょうか。
僕が気になったのは「誰にも迷惑かけてない」と言う部分なんですよね。実際誰にも迷惑かけて無いかどうかはともかく、以前書いたように刑法に罰則規定があることの法的根拠は1970年代に社会倫理説から法益侵害説に変わったんですよ。検察の価値観は(ある意味当然かもしれないけど)社会倫理説で堀江氏の価値観は法益侵害説ですよね。どちらが良いかではなく、これも時代の転換点の象徴なんだなあという風に思いました。

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さて、鳩政権スタートしましたけど皆さんどうでしょうか。全く政治に詳しくないですけど「素人の一般庶民が感じた印象」という視点で書いてみたいと思います。
まず



亀井「徳政令やるぞ!返済三年猶予だ!」
藤井「ふざけんな馬鹿」

亀井「かんぽと郵貯も統合するぞ!」
原口「おまえのはただの個人意見だ黙れ」

瑞穂「子供手当ては所得制限必要ですぅ」
長妻「いや全員に配るから」

瑞穂「海外派兵やめろ」
北沢「給油は辞めるが何らかはする」

千葉「人権救済法案早急に設置しろ、取調べ可視化するぞ」
中井「人権法案は問題が多いから落ち着け 可視化するなら欧米同様におとり捜査と司法取引解禁だな」


って、拾ってきたものですけど、藤井財務大臣円高推奨発言したのも民主党の方針に反していると取れますよね。円高になれば埋蔵金減る訳だし。要するに物凄いバラバラだなあという印象を受けます。あと平野官房長官のプレイボールホームランならぬプレイボール公約違反。「首相が後から怒った」っていうのは作り話っぽい気もするんですけど、いずれにせよ連立内閣っていうレベルじゃないバラバラぶりに見えます。それが良いか悪いかは知りませんけど、全く統制が取れなそうな印象は受けます。
それから、「これは小泉純一郎の勝利だ。何故なら自民党を壊したから」っていう意見を良く観るんですけど、これは違うなあと。だってこれで「命を懸けて」法案を通した郵政民営化がひっくり返る可能性が少なからず出てきちゃたわけですからね。「たまには野党になるのもいい」とか言ってましたけど、本当にそうなら命をかけてあれだけ騒動を起こしてあっさり引っ繰り返した訳だから首を吊(ryまあとにかく「結局一番世襲(一般的に古い政治体質の象徴と思われている節がある)にこだわっている男じゃねえか!!」という突っ込みを食らって一番株を落とした人だと思うんですよね。普通に「一番の勝者は小沢一郎」だと思います。
次に政策ですけど、全体を通してみると「要するに反自民。以上。」というか政策じゃなく政局、政争だよなあという印象ですよね。戦略が何もないという点で自民党と同じ。自民の場合は「戦略が無いから国民の御機嫌取り」だったけど民主は「戦略が無い上に緊縮財政」っていう風に見えます。そういえば新首相は東京オリンピック誘致に大乗り気の御様子ですけど、緊縮財政一辺倒の政策とはずれているように見えるのですがどうなんでしょうか。
で、有馬晴美氏が「マニフェストを出して達成度を採点するという流れになった事で、一度発表したマニフェストはとにかくやる事になった。これが小選挙区制の問題点」と指摘していたんですけど、これだと今までの問題点が何も変わって無い事になりますよね。国会の問題点って審議不継続の原則から「与党はとにかく法案を通す。野党はとにかく時間稼ぎをする。法案の無い様に不備がある事がわかっていても精査しない」っていう事だと思うんですけど、ますます拍車がかかる事になる。ちなみに有馬氏は「これはマニフェスト選挙ではない。一方が16.8億円財源がある、一方はないと言っている。それはあると言っている方が勝つに決まっている。そうではなくて、例えば双方歩み寄って7億円の財源があると言う事にしましょうと。その上でお互いに(その財源額にもづいた)政策を出し合って国民に信を問うべき」とも言っていたんですけどこれが正に正論ですよね。
(お腹が空いたのでこの話次回に続く)