日本シリーズ第2戦

(ボソッと)なんで横山典弘って私が馬券を買うと駄騎乗して買わないと神騎乗するんですかね?予想の筋道はかなり正しかったのになあ・・・。ただこれでジャパンカップの本命は早々にシンゲンに決定しました。王権と浅草も良いと思います。馬券ですか?物凄く負けました。



さて、このままじゃ食事が喉を通らないほどがっかりだったので、超久々にプロ野球を一試合観てしまいました。やはり日ハムが勝つところ(=巨人が負けるところ)を観て心身ともに健康を取り戻さないと。初戦だけ何かの間違いで負けましたけど、ここから4連勝したら「ダルビッシュがいなかった初戦は日ハムとは言えない。したがって予想通り日ハムの4タテ」で何とか認めて欲しい。誰に言ってるんだか良く分かりませんが。
で、気持ちの余裕があるから今日は特別に巨人の選手を褒めてあげますけど坂本勇人って良い選手ですね〜。高校生の時からピカイチの素材だとは思ってましたけど、あれは素晴らしい。来年辺りメジャー挑戦した方が良いんじゃないですかね(笑)?内野守備が大好きな私は坂本のポジション取りの凄さと小谷野の安定感に魅かれました。


今日のテレビ中継の解説は清原と新庄だったんですよ。データオタクで打撃のデータは12球団どんなデータでもすらすら出てくる清原和博と、実は超高度な野球理論を持っている新庄剛志。余談ですが私、某高級住宅街でパン屋をやっていた頃清原さんが買いに来られた事がありまして、あの筋肉のどこか一部が自分の作ったパンなんだなあと思うと実に光栄です。
このダブル解説が良かったですよ〜。素晴らしかったのでお二人の発言をそれぞれ紙上(ネット上)採録してみましょう。
まず清原編。


「今日の解説のために昨日の試合をテレビでチェックしたんですけど、ノムさんのボヤキで眠くなって大事な場面を見逃しちゃったんですよ。」
「(明らかなファールボールでも、キャッチした後一塁ベースを踏んでアピールする高橋信二を見て)彼はリアクション大き過ぎですね
「(一瞬二塁ランナーの脚が離れた時に内野手がタッチしたのを素早くチェックしてアウトの判定を下した真鍋塁審を見て)これは審判が良く観た!さすが真鍋さんだ!
「(球審がボール球に見える球をストライク宣告して)森さんが球審やると試合が早く終わるんですよね。(その後「今のがストライク?」「どう見ても高いでしょ?これはボールです」「完全に外れてるでしょ」と延々批判)」
「(亀井の大ファールを見て)あんなにボール飛んだっけ?また飛ぶようになってるよね。あんなに飛ぶわけない。」←これ、東京ドームでの試合観たらさらに疑惑が強くなりますよね・・・。
「(新庄)清原さん、この武田久君苦手だったでしょ?」「(清原)このシュートは凄いです。絶対打てない。あんまり打てないから武田君に寿司を奢って、もうボクにはシュートを投げないようにお願いしたんですよ。そうしたら次から僕には絶対シュートを投げなくなったんですよ。彼はいいヤツですよ〜(しみじみと)。彼はナイスガイです。」

高橋信二選手に関しては、多分キャッチャー出身(ていうか今でも登録は捕手)だから自然とそうなるんじゃないですかね。
それより、審判を具体的な名前を挙げてここまで批評した解説は前代未聞じゃないですかね?でもファンはこういうの聞きたいんだな。
あとは「得点圏打率のリーグ別ランキング」とか「併殺打の少ない打者」とかとにかく地味ながら実践的なデータに強い!ノートPC片手に、あたかも全て自分の作り上げたデータかのごとく得意げにウンチクをひけらかせる人間は一杯いても、あれだけ瞬時に細かいデータがアドリブで出てくる人なんてあまり見た事が無い。
あと、http://d.hatena.ne.jp/c-mad/20091012/p1データに出ている通り、この2年激減していたホームラン数が今年はまた増えていたんですよね。
てっきり飛ばないボールを「克服」してホームラン数が増えてきていたのかと思っていたんですけど、これはやはり元に戻したんですかね?


そして新庄編。


「僕の前をあっちゃん(稲葉篤紀)が打っていたじゃないですか?チャンスになるといっつもあっちゃんに『ねえ打順代わってよ!』って言ってたんですよ。あれから『新庄君はそういう心構えで打席に立っていたのか』ってなって、勝負強くなりましたよね」
「(稲葉は)バットが短く見えるでしょ?ああいう選手は内角打つのが凄く上手いんですよ。(※発言の直後に内角の球を上手く掬い上げてホームラン)」
「(森本がヒットを打った次の打席でバットを代えたのを観て、清原が『なんで代えるんだろ?ヒットを打ったバットで打てばいいのに』と発言したのを受けて)僕も現役時代は、一度ヒットを打てたバットでもう一回打ってもつまらないからよくバットを代えましたね。」
イ・スンヨプのフリーバッティングは凄いですよ!お金が取れます。彼とバリー・ボンズはフリーバッティングでお金が取れる。」
「あんな顔してるけど、小谷野は器用なんですよ。ボクが現役時代、教えた事を何でもすぐに出来たのは小谷野だけ。ダメだったのはひちょり。」
「(ダルビッシュ)有はとにかく我慢強いんです。だから9回まで投げると思いますね。」
「糸井君は、入団した時にこれは素晴らしい脚の速さだなと。一歩目、二歩目が物凄く早いんですよ。だから外野手になれば良いと思っていたんですよ」
「(日ハムが4−0でリードしている場面で)このままだと有がやる気無くすから巨人に点を取ってもらいたいですね。ボク、巨人ファンなんですよ。(※発言の直後に亀井のホームランで巨人が2点を返す)」
「ボクの時の日本シリーズは、初戦負けて後は4連勝しちゃったじゃないですか。面白くなかったですよね〜。だから今年は7戦目までもつれて最後は延長戦になって欲しいです。」
「ガッツ(小笠原)がFAの権利を取った時、最初は中日が有力って言われていたんですよ。だから僕が言ったんですよ。『巨人に行け。自分にプレッシャーをかけろ』って。」
「今の選手は痛み止めを打っているとか言い過ぎ!清原さんは人前に出さず影で密かに痛み止め打っていたタイプでしょ?」(それに対して清原は「試合中こっそりトイレに行って座薬を2個入れて・・・みたいな(苦笑)。ホームランを打った数では王さんに負けるけど痛み止めを打った数ではボクが日本一ですね。」)
「(新庄)清原さんの一塁守備は抜群に上手かったですからね〜。」「(清原)ゴールデングラブ5回受賞してますからね。」「(新庄)ボク10回です!!」
「金森君は球速いですよ〜。これは凄いなと思いました。」「(清原)何キロくらい出るんですか?」「(アナ)140キロ後半は出ますね。」「(新庄)あ、それ程でもないですね。」「(清原)新庄さんは何キロくらい出したんでしたっけ?」「(新庄)148キロです(嬉しそうに)!!」



新庄発言はとにかく「上手い!」「早い!」「これはいい選手だ!」と褒めまくりなんですよ。絶対に悪口を言わない。目立ちたがり屋だと思われがちだけど、自分が目立っても後輩も必ず立てる。
それでいて、発言内容を見ると「プロは自分に自分でどんどんプレッシャーをかけて、極限状態を跳ね返すところをみせる物」という一貫した哲学が見て取れますよね。明るく元気に苦しむというか。広島の前田智徳が「簡単な球を打っても面白く無いから、ピッチャーが失投でど真ん中に投げるとわざと見逃してピッチャーを睨みつける」という事でストイックな求道者的な評価をされていますけど、新庄も同じタイプなんですね。絶対に後輩や部下の悪口を言わず対外的には「彼は凄いですよ!」「これは絶対敵わないと思いました!」とひたすら自分の部下や自社製品の良さをアピールし続け、自分にはあえて厳しいプレッシャーをかけ続けてそれを決して人前には見せず、常に明るく元気で・・・って、これ物凄くわかりやすく「理想の上司」じゃないですか。実践的な数字が全て頭に入っている「真・データの神様」清原和博と「ザ・理想の上司」新庄剛志。このコンビで日本代表を率いて欲しいなあ。思い切って新庄コミッショナーでもいいですよ。絶対にプロ野球が良くなる。