京成杯&日経新春杯アフター

全く関係ないけど、4月に平壌でゴルフツアーが行われるらしく、その申し込み募集が中国とイギリスの旅行会社で始まったそうです。何でも1991年にオープンした超豪華ゴルフ場らしく、総書記が初ゴルフで「11回のホールインワンを含む38アンダーの世界記録を樹立した」事も紹介されているそうなので、興味ある方はwww.ノースコリアンオープンドットコムにアクセスしてみて下さい。自分は怖くてアクセスできません。しかしホールインワン11回は凄いなあ。本気で尊敬しますよ。飛んできたゴルフボールをキャッチして穴に投げ込む係の人を。


さてまず日経新春杯ですが、9Rを観て「物凄いキングカメハメハ馬場だなあ。この産駒はまとめてくるから、メインはローズキングダムルーラーシップでガチガチかもな。」と思っていたんですけど、この時期こんなハンデ戦に出てくる事自体が間違ってるロ−ズキングダムがやっとこ3着、予想通り少頭数は走る◎ヒルノダムールが2着に来ました。それにしても寒い配当でしたね。今日は馬券自体購入しなかったのでどうでも良いですが。
予想で書いたとおりヒルノは次走危ないと思いますが、この上位陣は春は使うところが無いから難しいですよね。スローの切れ味勝負になっちゃったらノーチャンスだと思ってビートブラックは無いと思っていたんですけど、「ノーチャンスならわずかな可能性にかけてでも」と思い切った逃げを見せてくれました。さすが俺だけの幸騎手。楽できなかったので惨敗はしましたけど、春天ならこの馬が一番買いたいです。


京成杯は、◎スリーケインズの監禁生活から解放された人のような冬毛ボサボサの悲惨な風体を見て軽く失笑しましたけど、それよりやっぱりディープインパクト産駒があっさり消えたなあという印象ですね。
上位馬の血統の話ですが、2着のデボネアって母親がムーンバラッドドバイワールドカップ勝ち馬)の全妹ですね。凄い良血だなあ。父サンデー系で母系がゴリゴリ欧州血統の馬は皐月賞向きなので、春の中山の重賞路線では注目しておいた方が良いのではないでしょうか。
あと勝ったフェイトフルウォーステイゴールド×メジロマックイーンという血統の馬ですね。
以前http://d.hatena.ne.jp/c-mad/20100503書きましたが、自分はステイゴールド産駒=ノーザンテーストの色が強い」と解釈しているんですね。
ステイゴールドに関してはもう一つ、「地味な母系の馬の方が走るなあ」というのも気づいていたんですけど、ノーザンテースト系のGI馬を調べてみたら


シャダイアイバー:母父ハイペリオン
メジロライアン:母父セントサイモン
ダイナカール:母父タッチストーン
ダイナガリバー:母父ハイペリオン
アドラーブル:母父ハンプトン
シャダイソフィア:母父ボールドルーラー(ファラリス)
ギャロップダイナ:母父フェアウェイ(ファラリス)
ダイナアクトレス:母父トムフール(ファラリス)


ファラリスというのは、ノーザンダンサーやヘイロー、ナスルーラネイティヴダンサー等の源流になる、要するに現在のサラブレッドのほとんどが該当する系統です。また、この内ノーザンダンサーとヘイローとナスルーラはファロスという同じ馬を経由しています。
ちなみに今年行われた重賞6鞍の出走馬中、非ファラリス系の馬はエーティーボスとピュアブリーゼの2頭だけです。どちらも母父はファラリス系なので、どれだけファラリスの血が溢れているかは容易にお分かりいただけると思います。


それを踏まえて上記の「ノーザンテースト系のGI馬」を観て下さい。フェアウェイとトムフールは非ファロス&非ネイティヴダンサーなのでファラリスの中でも異系の血。シャダイソフィアハイペリオンが3本入っているので、「ノーザンテーストは、母系に異系の血が入って活きる血統」と解釈しても良いかと思います。
一方ステイゴールドの産駒でGIを勝っている馬は


ドリームジャーニー:母父メジロマックイーン
ナカヤマフェスタ:母父リボー


といずれも非ファラリスの異系血統。まだまだサンプルが少な過ぎるので、これを持ってどうこういう気はないんですけど、ステイゴールド産駒の母系並びにフェイトフルウォーの今後には、個人的にはこういう点から注目しています。
ただ、さすがにこれだけ異系の血脈だから該当する繁殖牝馬が少ないのもまた事実なんですよねえ。ディクタスは既にステイゴールドに入っちゃってるから使いづらいし。という訳で、個人的には非ファラリスで重賞を勝ちまくった貴重な現役繁殖牝馬:ブロードアピールに是非ともステイゴールドをつけて欲しい。ブロードアピールがラストランのドバイで涙の初GI制覇を成し遂げていたら、さらに味わい深い配合でしたね(笑)。どちらも無事是名馬で長い間個性派名脇役として活躍してきた馬だから、ファンからは支持される配合だと思いますが。


まあともかく。
ベタな超豪華肌馬の能力をそのまま出す「正統派サンデー型」と、異系の血を背景にしてこそ輝く「ノーザンテースト型」。こういう部分に、血統の面白さがあるのではないでしょうか。そしてそれを「馬の適性判断」に反映させて馬券に結びついた時は、また格別の喜びがあります。