第20回東スポ映画大賞

源泉徴収」を「エンセン×長州」と聞き間違えました。どんな角度から観ても夢の対決だよなあ。


さて今年も東スポ映画大賞の各賞が発表されました。
たけし審査委員長は開口一番「エンターテインメントとして、暴力とかそういうものに偏ってるものが多かった」と語っているんですけど、これは自分も感じていました。和物も洋物も、ドラマはとにかく犯罪捜査物ばっかりでうんざりしますからね。


第20回東スポ映画大賞
作品賞:アウトレイジ
監督賞:北野武
主演男優賞:豊川悦司(必死剣鳥刺し今度は愛妻家)
主演女優賞:仲里依紗時をかける少女ゼブラーマン:ゼブラシティの逆襲)
助演男優賞石橋蓮司アウトレイジ今度は愛妻家)
      椎名桔平アウトレイジ)
助演女優賞夏川結衣(孤独のメス)
新人賞  :北村総一朗アウトレイジ)
外国作品賞:第9地区
特別作品賞:座頭市 THE LAST
特別賞  :是枝裕和


第11回ビートたけしのエンターテインメント大賞
日本芸能大賞:ピース、ブラックマヨネーズスリムクラブ
話題賞   :AKB48、少女時代、KARA
特別賞   :沢尻エリカと母リラさん、渡部陽一マツコ・デラックスミッツ・マングローブ
その他   :大桃美代子麻木久仁子山路徹広末涼子とキャンドル・ジュン


自分は第9地区以外は一切観ていないので何ともいえませんが、仲里依紗は何かのドラマで観て「この人の演技凄く好きだな」と思ったので、良いと思います。
本家の映画賞(日本アカデミー賞等)があまりにも低レベル過ぎるせいもあって、東スポ映画大賞の格が無駄に上がっちゃったせいか、近年はAV女優の表彰がなくなっちゃったんですよねえ。あれが表彰式での各受賞者への踏み絵みたいな役目を果たしていて趣があったのになあ。深作欣二監督が記念撮影のど真ん中でAV女優のおっぱい揉んだりして。前田亜季とAV女優が並んで新聞の一面の写真に納まってるんだからすさまじい画面ですよね。
今年は20周年&東スポ50周年という事もあって、賑やかしのためにAKBとか呼ぶ事にしたんですかね?普通に全員出席して普通に持ち歌唄って普通に「お仕事」しそうだなあ。こっちはそういう爽やかなの一切求めてねえんだよ。普段「キモい」とか言って弾圧している俺達の遊び場荒らしに来ないでくれ。



第9地区なんですけど、確かに自分も観て笑いましたけどちょっと誰も彼もが評価高過ぎじゃないですかね?
下らない物は自分の大好物ではありますけど、そっち方面は大抵アニメで間に合っちゃってるんですよね。映画だと、なんだかんだで「下らなさ」の幅が狭くなっちゃうじゃないですか。それなら「下らない物を脳が欲しがってる時は、『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』が最高だね!」とか言う方が潔いと思います。あれ冗談抜きで最高だから。百歩譲って映画で選ぶにしてもAチームの方が上だと思うけどなあ。
それに、下らない物は30分がベストだと思うんですよね。その点でもテレビアニメの勝ちでしょ。やっぱり映画は映画でしか表現できないものをやる方が良いと思うんですよ。一流の監督、一流の脚本で一流の俳優が演技をして、膨大な予算と時間をかけて2時間物をやった方が良いと思います。
大体、アカデミックな物で「笑った」って表現する人って、アピール臭がウザいじゃないですか。「"cypherpunk"って造語を聴いて、腹が捩れるほど笑った」とか「テロップの間違いを、池上彰が『気が動転して自転車と自動車を間違えてしまいました』と訂正するのを聞いて、腹が捩れるほど笑った」とか。捩れねえよ。上手い事言ったなとは思うかもしれないけど。「へうげもの」の古田織部みたいですよね。王様は裸じゃないか。
あと、そういう人間って偏狭なくせにエクスキューズがいっぱい付くじゃないですか。「ジャズは高尚な芸術!!ロックはローワー向けの屑!!ロックとか聴いているやつは低脳!ただしストーンズとクラプトンとジミヘンとツェッペリンジェフ・ベックとその他自分が気に入ってるものはブルース扱いだから別!」みたいな。うるせえよ。こっち来んな。死ぬまで「ジャズには名曲はない。あるのは名演だけ」とか寝言言って井戸の中で溺れ死ね。



あとどうでもいいけど広末涼子とキャンドル・ジュン」って「内山田洋とクールファイブ」みたいで、なんか響きがいいですね。ちょっと気に入りました。