昨日の「パン製造技能士試験:指導編」の補足です。
あの内容は「分割・丸目とホイロの見極め含む焼成作業がある程度出来ている人へのアドバイス
ということを前提で見て欲しいんですけど、
やはり、温度の部分に関しては自分もちょっと不安でしたね。
ただ、こればっかりは試験官も
「何もデータがない状況で全く分からない生地を仕込むのだからぴったりの捏ね上げ希望温に上げる事はなかなか難しい」
って言う事は分かっているはずなんですよね。
だから一応式を教えて、ちゃんと室温も粉温も計測して手順どおりに作業して、その上で温度があわなかったらその時の対処はちゃんと理解している、という姿勢を見せれば大丈夫と読みました。
捏ね上げ温度が上がりすぎちゃったら下げられないから(まあ、万が一上がりすぎたら分割時間を早めろ!という事で分割に適した生地の状態も支持したわけですが)低めにしました、という意図を見せる戦略ですね。そういう「最低限の失敗を防ぐ。」っていうのも試験のうちと。
そういう「こいつはわかってるな」という所を見せた方が得だと思ったので、
「仕込み水を作る時に『う〜ん。温度が上がりすぎちゃうと下げられないから、ちょっと低めにしておくか』とつぶやけ」とか
「ちょっとでも手が空いたら掃除とか洗い物とかを積極的にやって『あ、ごめんなさい、ついいつものくせで』とちょっぴり照れ笑いする練習をしておけ」とか
姑息な指示も出しました。
ちなみに生地温を低めに指示したのも、手成型に不安がある人なので、他の受験者より遅めに成型をするよう調節して他の受験者のやり方を観察させるというこれまた姑息な狙いもあったりして。
捏ね上げ温度が高く上がっちゃって一人だけ先に分割成型とかなると緊張しちゃいますからね。


まあ、合格したらしいのでそう的外れな指示ではなかったかと。

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